蝦夷雷鳥(エゾライチョウ)を狩猟してきました。その2。
(その1はこちら(↓)をどうぞ)
エゾライチョウを獲る時は専用の笛を使って呼び寄せます。
「コール猟」と呼ばれる狩猟方法なんですが、現在の日本で
コール(笛)を使う猟法はエゾライチョウくらいのようですね。
(エゾシカもコールを使いますが、時期は多少限定されます)
ちなみにエゾライチョウはかなりのんびり屋さんなので、
コールするまでも無く林道を歩いている時もあります(笑)。
こんな風に(^_^;)
またエゾライチョウは「ピィーッ、ピッ、ピッ、ピッ!」という、
とても特徴のある鳴き方をします。
聞いたことが無い方でも、一度聞いたら「あぁ、あれかぁ」
と一発でわかるくらい、特徴的な鳴き声です。
鈴木のようなハンターはその声を真似て、
笛を鳴らしながら林道を散策していくわけです。
また、エゾライチョウは人に対する警戒心が弱く、
ちょっと茂みに隠れて笛を吹いていると物凄い近くまで寄ってきます。
鈴木が最も近い距離で目にした時は2メートルくらいだったでしょうか…
若い鳥だと林道を走る車の横を歩いていたりもします。
もう…あまりにその見た目が愛くるしすぎてですね…
いっそのこと、もう禁猟になっちゃえばいいのにと思ったりもします(笑)。
完全にハンターらしからぬことを書いちゃってますが。
ただ、一年間に射獲する数を一定数に保っていれば、
きちんとその地域に住むエゾライチョウは増えていきます。
あまり獲ってないのに翌年もそれほど増えていないなぁ、
と感じる時もありますが、そういう時は大抵その林道に
タヌキの溜め糞がありますね。
エゾライチョウは卵を産んで子供を育てる時に、
木の上ではなく地面に営巣する習性があります。
なので、キツネやタヌキにより雛が食べられてしまうケースが多いです。
逆にどんどん数が増えて、
以前いなかった場所でもエゾライチョウを見るような場合は、
その林道に全くタヌキの溜め糞が無かったり、
キツネを見かけないということが多いです。
もう一つ、エゾライチョウが減っている理由として考えられるのは、
造林・植林した森にはエゾライチョウが住めないということですね。
前の記事でも書いたとおり、エゾライチョウが住むのは針葉樹と
広葉樹が自然に混在して生えている森です。
これはエゾライチョウがよく留まるのは針葉樹の枝で、
餌を採ったり食べたりするのは広葉樹やツタの実である、
ということが関係していると思います。
実際のところ、今まで射獲したエゾライチョウの中で、
虫を食べているものは1羽もいませんでした。
林道を歩いているエゾライチョウはたまに虫を食べていますが、
これはあくまでもサブで、メインの食事は植物だと思います。
他の動物による食害と、人間による森林破壊。
これらがエゾライチョウが減少した最たる理由ではないかなと。
更にこれにハンターによる狩猟圧が加わると、
元々数が減りつつあるエゾライチョウは
あっという間に姿を消してしまうと思います。
個人的には定数を守っていれば徐々にエゾライチョウの
数は増えるだろうと思います。が!
それでもひとつの林道で獲り過ぎるのは厳禁でしょうね。
幸い、鈴木の住んでいる道東地方では
エゾライチョウが増えてきている実感があります。
ハンターの高齢化が進んでエゾライチョウを獲る人が
減ったのも大きいでしょう。
鈴木はこの地域では数少ないエゾライチョウを狙うハンターですが、
あくまでもその地域の自然を壊さない程度に、
自然から少しだけお裾分けをもらうつもりで
ハンティングしたいなと思っています。
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その上で、タヌキやキツネも罠(こんな感じの↑)で捕獲して、
エゾライチョウが極端に数を減らすことが無いよう
さりげなくフォローできたらなと。
おこがましくも自然をコントロールしようとしているわけではなく、
単にタヌキが美味しかったからまた獲りたいんですよね(笑)。
その上でエゾライチョウが増えたら嬉しいじゃないですか。
タヌキ、バカにしている人も多いですが、
時期と良い餌を食べている個体を選べば実に美味しいですよ。
ネットでは動物園だの犬小屋の匂いだの
散々な言われようですけどね(^_^;)
というわけで、タヌキについてもまた後日書いてみようと思います。
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